読んだ理由:説明が下手すぎて、仕事に支障をきたしていた
社会人として働く中で、上司から「何を言いたいのかサッパリ分からない」と言われ、お客様からは「説明が下手すぎる」とはっきり言われたこともありました。最初は「たまたまかな」と軽く受け流していましたが、同じ指摘が何度も続くうちに、ようやく「これは本気で改善しなければマズい」と自覚しました。
説明が下手なまま放置すれば、一生仕事で苦労し続ける。そう感じた私は、伝え方の基礎を学び直すために『1分で話せ』を手に取りました。
本の概要:社会人28年の著者が、本質的な“伝える技術”を徹底解説
著者は社会人経験28年、ヤフー・アカデミア学長としてプレゼン指導を行っている人物。本書はプレゼンのテクニック本というより 「人に伝わる構造の作り方」 を一から教えてくれる内容です。
本書の中心は、非常にシンプルなフレーム。
- 結論を先に伝える
- 理由・根拠を3つ挙げる
- 最後にもう一度結論を締める
いわゆる「結論ファースト」ですが、著者は銀行時代の経験や実際の失敗談を交えながら、“なぜこの形が最も伝わるのか”を丁寧に説明しています。
さらに、
- 相手は話の80%は聞いていない
- ロジックとは「意味のつながり」である
- プレゼンのゴールは「理解してもらうこと」ではなく「動いてもらうこと」
など、伝えるうえで本質的な考え方を整理してくれています。
印象に残った言葉と学び
■「人は、相手の話の80%は聞いていない」
40代になって痛感しました。私は「前にも言ったのに、なぜ覚えていないんだろう?」と思っていましたが、そもそも聞かれていなかっただけでした。
この事実を認めたことで、「だからこそ結論から伝えないといけない」と腹落ちしました。
■「ロジックとは“意味がつながること”」
ロジックという言葉が苦手で、「難しい理論を話さないといけないのか」と思い込んでいました。しかし著者は、「意味のつながりさえあればロジカル」と語っています。この一言で気持ちが軽くなり、話を組み立てるハードルが一気に下がりました。
■「理解してもらうはゴールではない」
私は報告やプレゼンを「やったら終わり」と思っていました。しかし著者は「相手が動くこと」がゴールと断言します。これは衝撃でした。
たしかに、上司が決裁してくれなければ提案は意味がない。理解しても行動しなければ成果は出ない。
この視点を持つだけで、話の組み立て方が大きく変わりました。
■「頑張ったことは話すな!」
私は「資料を全部読みました」「調査に時間をかけました」と“頑張り報告”をよくしていました。
しかし、それは相手にとって不要な情報であり、話を長くし、結論を遠ざける最大の原因でした。
自分の努力を正当化したいだけだったと反省しています。
実生活への応用:伝え方の“構造”を変えた
これまで私は、細かい情報もすべて伝えた方が誤解がなくて良いと思っていました。しかし本書を読んでからは、まず結論 → 理由 → 必要な補足 の順番で話すことを徹底するようにしました。
また、実践編では
「上司は現場の詳細を知らないという“弱点”を抱えている」
と指摘されています。
これは目から鱗でした。
上司は情報不足で判断しづらい。
部下である私は、その弱点を補うための情報を整理して提示すればいい。
上司と対立するのではなく、協力して目的を達成するための関係だと気づけたのは大きな収穫でした。
この本が向いている人
- 「説明が下手」と言われて落ち込んだことがある
- 上司への報告でよく詰まる
- プレゼンで何を話せばいいかわからない
- ロジックという言葉が苦手
- 結論ファーストができない
こうした悩みを持つ人には確実に刺さる本です。
また、構成自体が「1分で話す構造」になっているのも面白い点です。
上部の余白が広く設定されていたり、図解やAパターン/Bパターンで比較されていたり、読者目線で「伝わりやすさ」が徹底されています。
まとめ:結局、準備と練習がすべて
テクニックは大事ですが、最後に一番響いたのは著者のこの一言です。
「プレゼンの練習は300回やった」
どれだけ技術を学んでも、準備や練習を避けていては意味がない。
私はこれまで“準備したつもり”で本気の練習をしてきませんでした。
この本は、伝える技術だけでなく、「本気で向き合う姿勢」の重要さも教えてくれました。
説明下手で悩んでいる人にこそ、ぜひ読んでほしい一冊です。
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