読んだ理由・期待したこと
以前に読んだ『1分で話せ』で、「伝えるための基本」について多くの学びを得ることができました。
そこから「伝える」という行為そのものを、もっと深く知りたいと思うようになった頃に、『伝え方が9割』というタイトルが目に飛び込んできました。
とてもインパクトのあるタイトルで、気づけば手に取っていました。
実際に読み始めると文章がとても読みやすく、ページをめくる手が止まりませんでした。
本書は、特別な場面だけでなく、普段の会話そのものに効果があると感じました。
日常の中で出てくる「ノー」を、少しでも「イエス」に変えられたらーそんな期待を持って読み進めました。
本の概要
著者はもともと、コミュニケーションが得意なタイプではなかったそうです。
それでも「人とコミュニケーションを取りたい」という強い思いを持たれていました。
理系出身でありながら入社した会社ではコピーライターに配属され、最初はうまくいかない日々が続きます。
その強いストレスから過食に走り、1年で10kgも体重が増えたというエピソードも語られています。
悩みながら試行錯誤を続ける中で、
「伝え方にはシンプルな技術がある」
ということに気づき、そこから人生が大きく変わっていきました。
本書では、
- 「ノー」を「イエス」に変える技術
- 印象に残る言葉の作り方
- 誰でも再現できる伝え方の型
などが、具体例を交えながら紹介されています。お会いしたことはありませんが、文章から著者の人柄や誠実さが伝わってくる点も、本書の大きな魅力だと感じました。
印象に残った言葉・ポイント
■「その腕は、料理をやめない限り、人とコミュニケーションをすることをやめない限り、あなたの一生の武器となります。」
本書では「伝え方」を料理に例え、
まずは基本を守り、そこからアレンジを加え、磨いていくことの大切さが語られています。山にこもって一人で生きていくのでない限り、コミュニケーションは一生ついて回るものです。そう考えると、「伝え方」を学ぶことは、これ以上ないほどコスパの良い自己投資だと感じました。
■「イエスに変える」3つのステップ
- 自分の頭の中をそのままコトバにしない
- 相手の頭の中を想像する
- 相手のメリットと一致するお願いをつくる
たとえば、デートに誘いたい相手がいる場合、
「今度デートしない?」と直接言うのではなく、「驚くほどおいしいパスタの店があるんだけど、行かない?」と伝える。もし相手がパスタ好きであれば、自然と一緒に食事(=デート)に行ける確率が上がるという考え方です。目的を達成するために、「どう伝えるか」を意識することの重要性を改めて感じました。
また、切り口が7つも紹介されているため、この7つの中から使えばいいという安心感がある点も印象的でした。
■「個性のない普通のコトバは、無視されるどころか、なかったものとして扱われます。」
本書では、情報量が10年で530倍に増えていることにも触れられています。実際、YouTubeやInstagramなど、日々大量の情報が流れ込んできます。私自身、この状況にどこか息苦しさを感じることもあり、「じっくり考える時間が減っている」と感じる日もあります。だからこそ、情報があふれている時代において、「伝える技術」を身につける重要性を強く認識しました。
自分の生活への応用
思ったことをそのまま言葉にするのではなく、相手の立場や気持ちを考えてから言葉を発する。まずはそこを日常で意識していこうと思います。最終的な目標は、何も考えずに自然と「イエスに変える3つのステップ」を使いこなせるようになることです。
「伝える技術」を使わない人生と、それを意識して使っていく人生。その差は、きっと想像以上に大きいものになるはずで、そう考えると、これからがとても楽しみになりました。
この本が向いている人
- 「伝える」ことに興味がある方
- コミュニケーションに苦手意識がある方
特におすすめです。著者自身がコミュニケーションに悩み、言葉を扱う仕事を通じて克服してきた経験があるため、説明が非常に分かりやすく、実践しやすい内容になっています。学ばなければ「ノー」で終わっていたかもしれないことが、「イエス」に変わる体験を一つでもできれば、人生は確実に変わっていくはずです。その最初の一歩を踏み出すヒントが欲しい方にとって、本書は良書だと思います。
まとめ
多くの人は、実は「伝え方」を体系的に学んでいません。だからこそ、学ぶだけで大きな差をつけることができます。
本書では、
- 「ノー」を「イエス」に変える技術
- ふせんマジック
- 「強いコトバ」を作る技術(スピーチ、人前で話す場面、映画の名セリフなど)
についても学ぶことができます。
ギャップを使う、繰り返す、クライマックスワードを使うなど、言葉に印象を残すための具体的な方法が、聞き覚えのあるセリフや音楽を例に紹介されている点も魅力的でした。
これだけは、忘れないでください、「伝え方」の技術を学ぶことで、人生が変わるかもしれません。
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